Gummy Gummy Night Festival

時空を旅する

よろしくお願いいたします。

台湾旅行記 VOL.2

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2日目は8時に起床し、微々たる睡眠時間から襲いかかる強烈な睡魔と闘いつつ寝ぼけ眼で用意を済ましホテルを出ました。


この日の第一目的はジブリ作品、千と千尋の神隠しモチーフとなった九份に行くことです。しかし実際は、九份をモデルにはしていないらしいのですが、神秘的で幻想的な風景であることに変わりはありません。


とりあえずMRTを利用して台北駅へ向かいます。


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大都会ですね。

台北駅からは九份行きのバスがあるので、それに乗って行こうとしてました。バス乗り場を探していると、突然一人の男性が声を掛けてきました。


よく見るとその男性はタクシーの運転手さんでした。タクシーの運転手さんにとって、私たちのような観光客が駅周辺で彷徨ってうろうろしている姿はまさにカモです。それを狙いに来たのでしょう。もう引き返す術はありません。


しかもそのタクシーの運ちゃんはかなり粘り強く、割と高い金額を設定し、なんとか承諾を得ようと必死になっていました。「No money!!」と言い張り、なんとかその場を凌いだと思ったら、再びやってきたりして、その姿に僕はタクシーの運転手さんも大変だなぁと心の中で申し訳なさと同時に深いお辞儀とお詫びをしてその場を後にしました。


その後、なんとか九分行きのバスを遠くの方に見つけ、バス停に向かって歩いていると、再び別のタクシーの運転手さんに声を掛けられました。若干の威圧感と安堵感に包まれながら運ちゃんの話に耳を傾けていると、さっきの運ちゃんよりもだいぶ低い金額設定を提示されました。しかもバスで行くよりかなり早いと言われ、渋々タクシーに乗り込むことに。しかしタクシーの定員が5人なので、私たち以外にあと2人タクシーに乗ってこない限り発車しません。この待ってる時間長くなれば長くなるほどしんどくなってきます。むしろ潔くバスで行った方が早かったんじゃないか説も打ち上げながら時計の針に目を傾けます。


20分くらい待つと同じ日本人の観光客の方が乗ってきました。現地で同じ日本の方と遭遇すると信じられないくらい親近感が沸きます。中学1年の時の初めてのクラスで全く知らない人の中で、小学校の友達と運良く同じクラスだった時くらい妙に親近感が沸きます。


タクシーはかなり早い速度で、完全に法定速度を無視してるんじゃないかと言っても過言ではないと思いますが、40分くらいで九份に到着しました。


ちなみにタクシーの運ちゃんが、観光客に合わせているのか、個人的に好きなのか分かりませんが、日本のJPOPを流してくれました。スピッツ、ワンオク、スキマスイッチバンプ、B'zなどが流れていました。

B'zの曲は誰もが1度は耳にしたことのある名曲「ウルトラソウル」で、割とデカイ音量で流れていました。


「♪そして輝くウルトラソウルッッッッ!!!!ヘイッッッ!!!!!」


明らかにタクシーの中で聴くテンションの曲はではありません。台湾のタクシーで日本のJPOPを聞かされているこの状況に僕は混乱してました。全くもって訳が分かりません。ウルトラソウルヘイじゃないです。稲葉さん松本さんすみません。


九份に到着後はちょうど昼時の時間だったので、九份の市街の散策しつつ食べ歩をすることに。


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市街に入ると日本には無い独特のにおいが漂ってました。お土産屋さんが多く見られたので覗いてみると、千と千尋のキャラクターグッズや何故かカビゴンも置いてあり、千と千尋はまだしもカビゴンに対してしか感じられませんでした。おそらく、ポケモンGOにおけるカビゴンの聖地であることを表しているのでしょう。僕は咄嗟にそのカビゴンメガトンキックを食らわせたくなりました。


腹拵えをするため、私たちはワンタン麺を食べ、その後臭豆腐九份名物の一つである芋圓を購入しました。


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ちなみに芋圓の中身はタロイモ、サツマイモ、ゴマ団子、小豆のシロップなど、日本のお汁物に近いです。基本的にイモが多かったので割とお腹が一杯になりました。


そして癖が強かったのが臭豆腐。店の前のにおいからしてヤバそうな香が漂っていたのですが、見事に的中してしまいました。私たち3人は1口食べただけでノックアウトされてしまい、その後はもう臭豆腐のにおいを嗅いだだけでも嫌になるほどトラウマ化してしまいました。友達の1人が「馬の糞を発酵させたものを食べてるみたい」と表現していましたが、グルメリポーターなら一発でアウトでしょう。グルメリポーターが言わなさそうなセリフランキングとなるものがあれば、ぶっちぎりで1位に君臨してくると思います。


離れない臭豆腐のにおいに口の中を支配されながら、一通りお土産屋さんを回ったところで私たちは別の目的地へと足を運びました。


次の目的地は、九份からバスで10分くらいの位置にある金瓜石の黄金瀑布という場所。黄金瀑布までの道のりは険しく、狭くて急カーブが多い未知の道でした。しかも普通にバスを走らせていて、運転手さんの運転技術に惚れ惚しながらも一種のアトラクション気分で黄金瀑布までの道のりを楽しんでいました。


しかし、バスは黄金瀑布までは走ってくれずに、その前のバス停で停車。降りたついでに私たちは、黄金博物館を楽しむことに。


黄金博物館では、主に金瓜石の金鉱脈の発見の歴史や模型、作業員の人形などが展示されています。特に興味深かったのが、2階にあった重量は軽く200㎏は超えているであろう大金塊でした。しかもこの大金塊には自由に触れることができ、その重量感を肌で感じることが出来ます。もし怪盗キッドなら、いとも容易く金塊を盗んでいきそうな勢いで展示されていたので、早く中森刑事に捜査依頼を出したいところです。



黄金博物館を後にして、本命の目的地である黄金瀑布に向かいます。しかし、金瓜石から黄金瀑布まではバスはもう出ていないらしく、私たちは仕方なく再びタクシーを利用することにしました。タクシーに乗り込んだは良いものの、やたらテンションの高い運転手さんでした。私たちは運ちゃんのテンションの高さに圧倒されながらも、目的地である黄金瀑布に到着しました。


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めちゃくちゃ綺麗です。辺りは観光客で埋め尽くされ、皆さんスマホ片手に大忙しでした。


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ふと滝の下に目を移すと赤いコーンらしき物体が見えたのですが、気のせいでしょうか。こんな綺麗で有名なマイナスイオン溢れ出す滝にコーンなんて落ちているハズがありません。僕はおそらく幻覚を見ていたのでしょう。


そして何故かタクシーの運ちゃんと4ショットも撮りながら、帰りは九份まで送って頂きました。時々運ちゃんが「良かったら台北駅まで行かん??」と中国語で大胆なボケを挟んできたのですが、「大丈夫です。」と丁寧にお断りし、お別れしました。


時間も夕暮れ時で丁度良い感じの時間帯だったので再び九份へと足を運びました。昼間に訪れた時よりも明らかに人の数が増えており、お店も繫盛していました。


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もう圧巻の景色です。赤提灯が良い雰囲気を醸し出しています。もはやこの写真を撮りに行くために台湾に来たと言っても過言ではありません。千と千尋の神隠しのお茶屋さんっぽさも感じられます。湯婆婆もどこかに潜んでそうですね。


ちなみに写真に写っているこの建物は、阿妹茶酒館というお茶屋さんで、九份に観光に来た日本人は9割方訪れる場所なんだそう。ということで私たちも店内に入ってみることに。


店内に入ると割と混んでいたのですが、運よく外のテラスが一席だけ空いており、そこに案内されました。するとお店の方がすぐに茶の道具一式を持ってきてくださり、店員さんが慣れた手付きで、瞬きする間もなく洗練された爽快なステップでお茶の淹れ方の説明を繰り広げます。その姿はまさに一種のパフォーマンスと言えました。しかし、後で自分たちで同じようにやろうと挑戦するも、短期記憶の限界が来てしまい即座に断念してしまいました。


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またお菓子の落雁や飴菓子、ドライフルーツなども美味しく頂き、景色も相まってとても満喫することが出来ました。もし食べログで評価を付けるなら、5段階評価の概念を覆して、僕はあえて評価をしない選択をすると思います。可視化出来る評価は僕の心の中だけに綺麗に留めておきたいと思いました。


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テラスからの景色です。曇り空でやや残念ではありましたが、ロケーションは充分でした。

そんなこんなでお茶屋さんで友達と駄弁りながら適度にふざけながらも気付いたら19時でした。楽しい時は過ぎるのが速いようで、私たちは阿妹茶酒館を後にしました。


バスの時間もあったので、気持ち急ぎ足で九份市街を嗜み、バス停へと向かいました。しかしまだ19時過ぎにも関わらず、お店が次々と閉まっていく様子が覗えました。お店のシャッターが次々と閉まっていく様子を見て、千と千尋の神隠しの冒頭のシーンが頭に浮かんできました。にされてしまった人たちがいてもおかしくない雰囲気でした。もうこの時点で脳内BGMは千と千尋の神隠しの主題歌である木村弓さんが歌う「いつも何度でも」に決定です。


もう辺りは日が沈み真っ暗で、九份も徐々に静けさに包み込まれます。バスが来るのを待っている途中、度々聞こえてくる日本語に哀愁漂わせながら、少し肌寒い気温に神経を傾けて、二度と訪れることのないかも知れない九份の景色に黄昏ていました。


するとバスが来て、疲れ切った重い想いで重い足をバスに乗せ旅立ちます。バスに乗り込む際に、何故か運転手さんが怒鳴っていた(?)ので、少し心配しながらもバスに身を任せていました。すると案の定、やや運転が荒い。日本ではバスの停留所に止まると、ドアを開け、人が乗るのを確認してからドアを閉め発車します。しかし、台湾のバスは停留所に止まり、人が乗るとすぐにドアを閉め、まだ完全にドアが閉まりきってないのにも関わらずバスを発車させます。日本では考えられない光景に僕はやや恐怖心を感じながら、台北駅までの道のりで色々と考え事をして自分の世界に浸っていました。


2時間くらいバスに揺られ、台北駅に着きました。この時点で時刻は21時過ぎ。そろそろいい具合にお腹も空いてきた頃なので何処かで腹ごしらえをしようと思い、台北駅構内を散策しましたが、何処も彼処ももうすぐ閉店時刻で、良い場所が見当たりません。私たちは颯爽と諦めの姿勢で、渋々とMRTでホテル最寄りの駅へ帰りました。時刻は22時。夜ご飯はどうするかの議論は白熱し、議論の結果、たまたま遅くまで空いていたサイゼリアに立ち寄ることに。


台湾まで来てサイゼリアかよ」というツッコミは華麗にスルーしつつ、私たちはとりあえず注文することに。


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台湾のサイゼリアのメニューは、日本と全く違いました。日本のサイゼリアでは看板メニューであるミラノ風ドリアがないという驚愕の事実に、僕はショックを隠し切れずに心を落ち着かせるため素数を数えて呼吸を整えていました。


ちなみに僕はジェノベーゼとチキンのパスタを注文し、お店の閉店時間まで残り30分しかなかったので、ジャイアント白田並みに急いで食べました。しかもパスタの量が日本と比べて圧倒的に多く、とてもボリューミーでした。バジルソースに絡まれたパスタも、さぞかし嬉しそうな表情を浮かべていたことでしょう。また今回注文したパスタだけでなく、メニュー表を眺めていると、全体的にボリューミーなことが窺えました。


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特にこの写真。左の上から二つ目のメニューをご覧下さい。グリルチキンとイカの丸焼です。この絵面から犇々と伝わってくるこの威圧感、ボリューム感、力強さ、迫力、貫禄、全て満点です。マジシャンのセロなら間違いなく、このイカを生き返らせるマジックを披露してくるでしょう。あと加えて、カロリーも凄まじいでしょう。このガッツリ食いたいならこの俺を食えと言わんばかりのダイナミックな風格に僕は一瞬でノックアウトされました。降参です。


そんなこんなでサイゼリアを後にして、ホテルへと向かいました。


この日の最大の目的は九份黄金瀑布に行くことだったのですが、どちらの目的も達成することができ、良い一日になったと思います。


行く前にスケジュールを組んでいる最中には、タクシーを使うことは頭の片隅にも無く、むしろ使わない方向で話が進められていたのですが、気付いたら滅茶苦茶タクシーを利用しているということに驚きました。しかも割と快適でバスよりも楽しいんじゃないかという結果になったのでタクシーも悪くないなと思いました。タクシーは高いし怖いという偏見は一瞬にして剥がされ、色眼鏡で見ていた自分にを入れたくなりました。


ホテルには割と早い時間に着いたので、朝の5時まで生産性の無い会話で盛り上がりながら一夜を過ごしました。おそらく会話の8割はポケモンで成り立っていたと思います。またホテルにはWi-Fiが繋がっていたので、持参してきた3DSポケモンバトルをし、意気揚々と睡魔も忘れて楽しんでいました。ちなみに僕の好きなポケモンラッキーなのでよろしくお願いします。小さくなるは最強です。


こんな感じで2日目を終え、溜まりきった疲労と共に夢の中へ睡魔に誘われました。



こんな感じで今回はこの辺りで!VOL.3に続きます。



ではでは!謝謝!!